研究内容

臨床研究

標準化腎生検組織評価法の確立

はじめに

九州大学病院では、最適な治療を患者さんに提供するために、病気の特性を研究し、診断法、治療法の改善に努めています。患者さんの生活習慣や検査結果、疾病への治療の効果などの情報を集め、これを詳しく調べて医療の改善につながる新たな知見を発見する研究を「観察研究」といいます。その一つとして、九州大学病院腎・高血圧脳血管内科では、現在あなたのような慢性腎臓病の患者さんに対して新しい治療法を探索するための「観察研究」を行っています。
今回の研究の実施にあたっては、九州大学医系地区部局観察研究倫理審査委員会の審査を経て、研究機関の長より許可を受けています。この研究が許可されている期間は、2027年4月30日までです。

研究の目的と意義
「目的」
腎生検組織診断の均質化を目指し、より適切な治療法の選択と腎予後向上を図ります。
「意義」
腎生検組織からより正確に腎予後を予測することができるようになると考えています。

対象

大阪大学医学部附属病院および愛知医科大学、愛媛大学、香川大学、金沢医科大学、川崎医科大学、九州大学、京都大学、久留米大学、東海大学、東京大学、名古屋大学、新潟大学、兵庫医科大学、広島大学、藤田医科大学、和歌山県立医科大学、地域医療機能推進機構大阪病院、大阪急性期・総合医療センター、大阪南医療センター、大阪労災病院、北野病院、千葉東病院、市立豊中病院、東大阪医療センター、大津赤十字病院、関西ろうさい病院、兵庫県立西宮病院で過去に腎生検を受けた腎生検時満16歳以上100歳未満の方が対象です。

研究内容

「方法」
臨床診断に用いたプレパラートを用いて腎生検組織の再評価を行います。さらに、腎予後の予測が可能であるか否かを検討します。腎生検時およびその後の血液尿検査データや、腎代替療法導入や死亡など臨床情報を電子カルテから収集し、後方視的観察研究として予後との関連を明らかにします。
「利用する試料・情報の項目」
腎生検検体、腎生検所見、血液・尿検検査データなどを用います。また、年齢、性別、病歴、投薬歴、腎代替療法導入の開始の有無などの診療記録を用います。

個人情報の管理について

匿名化されています。

「方法」
研究対象者のデータや検体から氏名等の特定の個人を識別することができることとなる記述等を削り、代わりに新しく符号又は番号をつけて匿名化を行う研究対象者とこの符号(番号)を結びつける対応表を作成し、個人情報管理者は外部の漏れないように厳重に保管します。
物理的安全管理(データ管理PCや記録媒体は腎臓内科研究室内の保管庫にて鍵をかけて保管)、技術的安全管理(外部からの不正アクセス等の防止に対して不正ソフトウェア対策)、組織的人的安全管理(定期的に教育を受ける)を行います。

研究の同意について

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

実施体制

「試料・情報の管理について責任を有する者の氏名」
猪阪 善隆・大阪大学 腎臓内科学・教授
伊藤 恭彦・愛知医科大学 腎臓・リウマチ膠原病内科・教授
三好 賢一・愛媛大学 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学講座・助教
南野 哲男・香川大学 循環器・腎臓・脳卒中内科学・教授
古市 賢吾・金沢医科大学 腎臓内科学・教授
柏原 直樹・川崎医科大学 腎臓・高血圧内科学・教授
中野 敏昭・九州大学 総合コホートセンター・准教授
柳田 素子・京都大学 腎臓内科学・教授
深水 圭・久留米大学 腎臓内科・教授
深川 雅史・東海大学 腎内分泌代謝内科・教授
河添 悦昌・東京大学 医療AI開発学講座・特任准教授
丸山 彰一・名古屋大学 病態内科学腎臓内科学・教授
成田 一衛・新潟大学 腎・膠原病内科学・教授
長澤 康行・兵庫医科大学 総合内科・講師
正木 崇生・広島大学 腎臓内科・教授
坪井 直毅・藤田医科大学 腎臓内科学・講座教授
荒木 信一・和歌山県立医科大学 腎臓内科学・教授
鈴木 朗・地域医療機能推進機構大阪病院 内科・部長
上田 仁康・大阪急性期・総合医療センター 腎臓・高血圧内科・部長
安東 豊・国立病院機構 大阪南医療センター 腎臓内科・血液浄化センター・医長
山内 淳・労働者健康安全機構 大阪労災病院 腎臓内科・部長 副院長
塚本 達雄・田附興風会 医学研究所 北野病院・腎臓内科主任部長兼血液浄化センター長
今澤俊之・国立病院機構千葉東病院・統括診療部長
竹治 正展・市立豊中病院腎臓内科・部長 兼 人工透析室・部長
原田 環・東大阪医療センター 腎臓内科・血液浄化部長
前田 咲弥子・日本赤十字社 大津赤十字病院 腎臓内科・部長
和泉 雅章・労働者健康安全機構 関西ろうさい病院・内科・部長 副院長
藤井 直彦・兵庫県立西宮病院 腎臓内科・部長

研究機関

大阪大学医学部附属病院、愛知医科大学、愛媛大学、香川大学、金沢医科大学、川崎医科大学、九州大学、京都大学、久留米大学、東海大学、東京大学、名古屋大学、新潟大学、兵庫医科大学、広島大学、藤田医科大学、和歌山県立医科大学、地域医療機能推進機構大阪病院、大阪急性期・総合医療センター、大阪南医療センター、大阪労災病院、北野病院、千葉東病院、市立豊中病院、東大阪医療センター、大津赤十字病院、関西ろうさい病院、兵庫県立西宮病院

お問い合わせ先

この研究に関してご質問や相談等ある場合は、下記担当者までご連絡ください。
(相談窓口)
担当者:九州大学病院 腎疾患治療部 助教 松隈 祐太
連絡先:〔TEL〕092-642-5843
    〔FAX〕092-642-5846
メールアドレス:matsukuma.yuta.191@m.kyushu-u.ac.jp

事務局
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2番15号
大阪大学医学部附属病院 腎臓内科 松井 功
電話 06-6879-3857

九州大学大学院医学研究院 病態機能内科学 腎臓研究室

〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1 交通アクセス

TEL:092-642-5256 FAX:092-642-5271
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