基礎研究
慢性腎不全モデルマウスにおける尿毒症性脳障害の検討
背景
腎不全による尿毒症で記憶力低下や意識状態が増悪することは,
腎臓内科では臨床的にしばしば経験することです.
これまでの臨床研究でも腎不全を有する患者の高次脳機能は健常人に比べて障害されていることは,証明されています.
しかしながら,その原因・機序については明らかとなっていません.
腎不全における脳機能障害については,これまで動物実験でも再現されておらず,
その脳内のメカニズムに迫った基礎研究はありませんでした.
そこで我々は慢性腎不全モデルマウスを作成し,
高次脳機能が障害されていることを立証し,
脳内酸化ストレスが脳機能障害に寄与していると仮説をたてました.
次にエリスロポエチンや抗酸化薬の投与で,腎不全マウスの脳内酸化ストレスを抑制した結果,
脳機能は正常マウスと同等に保持されました.
これらのことにより,慢性腎不全により発生する脳内の酸化ストレスが高次脳機能に影響を与え,
この脳内酸化ストレスを抑制することが尿毒症性脳障害の治療に繋がる可能性があることを見出しました.
腎臓内科では臨床的にしばしば経験することです.
これまでの臨床研究でも腎不全を有する患者の高次脳機能は健常人に比べて障害されていることは,証明されています.
しかしながら,その原因・機序については明らかとなっていません.
腎不全における脳機能障害については,これまで動物実験でも再現されておらず,
その脳内のメカニズムに迫った基礎研究はありませんでした.
そこで我々は慢性腎不全モデルマウスを作成し,
高次脳機能が障害されていることを立証し,
脳内酸化ストレスが脳機能障害に寄与していると仮説をたてました.
次にエリスロポエチンや抗酸化薬の投与で,腎不全マウスの脳内酸化ストレスを抑制した結果,
脳機能は正常マウスと同等に保持されました.
これらのことにより,慢性腎不全により発生する脳内の酸化ストレスが高次脳機能に影響を与え,
この脳内酸化ストレスを抑制することが尿毒症性脳障害の治療に繋がる可能性があることを見出しました.