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リサーチマインド、臨床力を備えた腎臓内科医を目指す 大学院生 相原 成志

勤務歴
2010年 佐賀大学卒業
2010年 九州医療センター・九州大学病院 初期研修医
2012年 第二内科入局、腎疾患治療部医員、腎・高血圧・脳血管内科医員
2013年 松山赤十字病院
2019年 九州大学大学院 病態機能内科学 大学院生

入局を決めたきっかけを教えてください。

学生時代、腎臓のその複雑な機能ゆえに、腎臓病学を苦手としていたのですが、長い医師人生を考えると、その理解へ少しでも近づけるようにチャレンジするのも良いかなと考えました。研修医時代、腎臓内科へコンサルテーションをした際、腎臓以外のこと、感染症や栄養のことなど患者様の状態改善のために多面的に指導頂いたことも決め手となりました。現腎臓研究室の主任と一緒に、低ナトリウム血症の患者さんへの輸液計算を行い、翌日計算通りに補正できていたことは感動的で今でも忘れることができません。腎臓内科医の診療対象は、糸球体・尿細管疾患だけでなく、腎機能低下者(いわゆるCKDおよび末期腎不全)をも含むものとなっており、その結果、腎臓内科医による侵襲的手技、すなわち“Interventional nephrology”の必要性が近年注目されています。

当研究室は開設当初より血管内カテーテル挿入術、バスキュラーアクセス作製術、経皮的カテーテル血管形成術、腹膜透析カテーテル挿入術を自分たちで請け負っています。勿論、責任は伴いますが、自分たちの領域は須らくカバーするという心意気、伝統にも感銘を受け、入局を決めました。

やりがいを感じた瞬間は?

糸球体疾患、CKDの患者様の腎予後延長のための診療には日々、やりがいを感じます。急性腎不全、心不全など急性期疾患にも携わることが多いですが、先輩方の指導の下培った経験、集学的治療により、患者様が急性期病棟から一般病棟へ移られ、その後退院、社会復帰に至るまでの回復を見届けることには大変やりがいを感じています。

研究面で言えば、幸せなことに指導力を持った先輩方が多数在籍されており、市中病院時代に臨床研究論文を書かせて頂きました。その内容を学外の先生から学会や論文で引用してもらったときには、少しでも医学の発展に貢献できたのではないかと、研究面でのやりがいを感じました。

今後の目標は?

現在、大学院生として、慢性尿細管間質障害におけるアルギナーゼ2の役割をメインテーマとして実験に励んでいます。慢性尿細管間質障害はCKDの最終段階であり、原疾患を問わないCKD治療の糸口になるような研究ができればと思っています。指導教官と熱い議論を交わしながら、他の大学院生と切磋琢磨し、楽しく研究させて頂いています。

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九州大学大学院医学研究院 病態機能内科学 腎臓研究室

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